さが園芸888運動とは

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 佐賀県農業の持続的な発展を図るため、農家所得の確保・向上が見込める園芸農業の振興に生産者をはじめ、県、市町やJAが一体となって取り組み、令和10年の園芸農業産出額888億円へ伸ばすことを目標とした「さが園芸888運動」を展開しています。

なぜ園芸振興に力を入れるのか?

農家の高齢化や減少

 県内の基幹的農業従事者の推移を見てみると、20年前の平成12年に約3万7千人だったのが、令和2年には約1万9千人と半数近くまで減少しています。
 また、65歳以上の割合はこの20年間で44%から64%と20ポイント増えており、本県農業の一番の課題である農家の高齢化と減少が急速に進んでいることが分かります。

農家の高齢化と減少

 ある園芸品目のとある生産部会の年齢別人数を例にとって見てみますと、平均年齢が66歳で、このままではあと20年ほどで半分近くの農家が高齢を理由に離農され、今のピークの50代、60代は大幅に減少することが予想されます。
 今、ここで対策を講じておかないと将来の担い手が大きく減少し、産地が小さくなってしまうことになります。

農家の平均年齢

コメの価格と園芸産出額

 本県農業は、平坦地域では米・麦・大豆と野菜や花きを組み合わせた複合経営による生産性の高い水田農業が展開され、中山間地域ではみかんや肥育牛など地域の特性を活かした農畜産物が生産されてきました。
 しかし、近年、米の需要量が年々減少し、それに伴いコメの価格も低下しています。

米価の下落と需要量の低下

 農業産出額にもその影響が表れ、平成元年に1,783億円だった本県の農業産出額は、令和3年には1,206億円にまで落ち込んでいます。
 その中で、園芸産出額は横ばい傾向を維持しています。
 園芸農業には今後も成長の可能性があると考えられることから、農業所得の向上や産地の回復・発展させるためには、収益性の高い園芸農業を中心に振興を図っていく必要があります。

農業産出額(全体)と園芸産出額

さが園芸888運動で目指すもの

目指す姿(稼ぐ農業の確立)

  • 園芸作物を生産・販売し、稼ぐ農業を実践している農業者(経営体)が増えている。
  • また、それを目指し新たな担い手が確保されるような好循環が生まれている。

稼げる農業に向けた好循環

 県では、園芸農業を振興するため、農業団体や市町と一体となって、このさが園芸888運動では、収益性の高い園芸作物を生産・販売し、稼ぐ農業を実践し、それによって農家の所得が向上し、そうした姿を見て新たな担い手が就農し、さらに稼ぐ農業の実践につなげていくという「好循環」を生み出すことが重要です。
 こうした「好循環」を県内各地で生み出し、産地の回復・拡大を図り、佐賀農業を未来へつないでいきたいと考えます。

さが園芸888運動の概要(動画)